こんにちは!
前々回、前回のブログでは、SAP S/4HANA での Fiori launchpad、SAP S/4HANA Cloud での Fiori launchpad の作り方を、最もシンプルな構成例をもって紹介してきましたが、今回は、SAP Business Technology Platform 上での SAP Build Work Zone, standard edition における初歩的なサイトの作り方について、ブログを書きたいと思います。
SAP Build Work Zone, standard edition は、SAP、SAP以外を問わず様々なアプリケーションを開始できるポータルサイトを構築し実行するためのクラウド上のサービスです。
SAP Build Work Zone, standard edition でのサイトとは、構築するポータルの最上位の構成要素であり、ユーザはこのサイトのURLにブラウザからアクセスすることでポータルを利用します。サイトのレイアウト構成方法は、従来からのグループによるレイアウトに加えて、新たに、領域(スペース)とページによるレイアウトの機能が加わってきています(SAP S/4HANA、SAP S/4HANA Cloud での場合と同様です)。
今回、以下の開発者向けのチュートリアルに沿って、無償の SAP BTP Trial 環境を使って、サイトを構築してみました。
最終的に出来上がったサイトのスクリーンショットが以下です。
最初の Mission: Create a Business Site Using SAP Build Work Zone, standard edition, and Add Applications and UI5 Cards to It で構成した要素関連図(領域 Home に関して)が以下です。
Home の右側の領域(スペース)は、2番目の Mission: Enhance Your SAP Build Work Zone Site with Federated SAP S/4HANA Content を参考に構築しています。SAP S/4HANA のコンテンツ(領域、ページ、タイルの構成)をロールベースで公開し、Work Zone 側で取り込むことによってサイト内に配置しています。
SAP S/4HANA の Fiori アプリをひとつひとつ指定していくこともできますし、このようにロールベースで統合することもできます。SAP S/4HANA で設定したコンテンツをそのまま Work Zone でも再利用できるというメリットを享受できる仕組みです。
前回のブログと同様に、主な構成要素とその設定のためのアプリを表にしました。
Work Zone, standard edition | SAP S/4HANA Cloud | SAP S/4HANA On-premise | |
ユーザの管理(ロール割当) | SAP BTP Cockpit | Maintain Business Users (F1303) | User Maintenance (transaction SU01) |
ロールの管理 | Site Manager – Content Manager | Maintain Business Roles (F1492) | Role Maintenance (transaction PFCG) |
カタログの管理 | 同上 |
* 参照のみ |
Launchpad Content Manager (transaction /n/UI2/FLPCM_CUST) |
領域の管理 | 同上 | Manage Launchpad Spaces (F4834) | 同左 |
ページの管理 | 同上 | Manage Launchpad Pages (F4512) | 同左 |
サイトの管理 | Site Manager – Site Directory | n/a | n/a |
コンテンツプロバイダの管理 | Site Manager – Channel Manager | n/a | n/a |