SAP ASEの新しい管理ツール「AMC」の紹介:インストール方法、メモリー管理、ワークロード分析機能、Workload Analyzer の SSL 設定について
2023-12-18 16:10:33 Author: blogs.sap.com(查看原文) 阅读量:10 收藏

このブログは、2022 年 8 月 3 日に SAP ジャパン公式ブログに掲載されたものを SAP ジャパン公式ブログ閉鎖に伴い転載したものです。


このブログは、SAP Adaptive Server Enterprise 16.0 (SAP ASE) データベースの管理コンソールである AMC (Administration and Malmanagement Console) に関する Matthias Wild によるブログシリーズ —「AMC for SAP ASE – How to install AMC on Windows」、「AMC for SAP ASE – Memory Management Functionality」、「AMC for SAP ASE – Workload Analyzer Functionality」、「AMC for SAP ASE – Setup SSL for AMC and Workload Analyzer」、「AMC for SAP ASE – Explore the Learning Journey」、「Gain your SAP ASE 16.0 Knowledge Badge」— の抄訳です。



このブログでは、Microsoft Windows OS での AMC のインストール方法、インストールされた AMC のコンテンツ、Windows のサービスとして動作させる場合の設定方法などについて説明します。

インストールのステップ

AMC は SAP ASE インストーラーを使用してインストールすることができます。以下のステップで行ってください。

  • SAP ASE インストーラーを実行する
  • 「Choose Install Set」ページ内のカスタムオプションを選択する
  • 「Administration and Management Console」のチェックボックスを選択
  • 「Configure New SAP ASE」ページまで続ける
  • 「Enable AMC」のチェックボックスを選択
  • オプション:AMC サーバーポートの値を変更することも可能。AMC アプリケーションはこのポート上で稼働
  • インストール完了

インストーラーは、AMC アプリケーションも開始します。インストールが完了したら、Web ブラウザから http:\\ホスト名:ポート番号で AMC アプリケーションにアクセスすることができます。ホスト名はマシン名または IP アドレスで、ポート番号はインストーラー内で与えられた AMC サーバーポートの値です。

SAP ASE をインストールしたディレクトリーを Windows ファイルエクスプローラーでオープンします。AMC という名のフォルダーが、AMC アプリケーションに関連するファイルが置かれているフォルダーです。

ログディレクトリーには、AMC.log のような、AMC サービスで作成される AMC アプリケーションのためのログファイルが含まれます。スクリプトディレクトリーには、AMCアプリケーションで実行されるbatファイルが含まれます。ログディレクトリ-には、スクリプト実行のログファイルが含まれます。AMC.jar ファイルには、AMC アプリケーションのUIとJavaコードが含まれます。 AMC.propertiesには、AMC.jar で使用されるプロパティーに関連する設定が含まれます。amcservice.exe、amcservice.xml、install.bat、uninstall.bat ファイルは、AMC サービスに関連するものです。

重要

AMC.properties を除いて、AMC ディレクトリーにあるファイルは編集しないでください! 実行するスプリクト:

  • stop_AMC.bat を実行して AMC アプリケーションを停止する
  • start_AMC.bat を実行して AMC アプリケーションを開始する

scripts ディレクトリーに配置されている他の bat ファイルは、AMC アプリケーションコードでのみ実行されることを想定しているため、実行しないでください。

AMC の開始と停止をシンプルにし、スクリプトのマニュアル作業を避けるため、AMC を Windows のサービスとしてインストールすることができます。AMC ディレクトリーにある install.bat を実行してください。これにより SAP ASE AMC と呼ばれる Windows のサービスを作成し、AMC アプリケーションを開始できます。

このトピックに関して、詳細画面をみながらステップバイステップで行えるラーニングビデオを作成しました。ぜひこちらのビデオ(英語)をご覧ください。

全ての情報は、SAP Help Portal 内の AMC User Guide に掲載されています。


このブログでは、AMC におけるメモリー管理機能(Memory Management)の詳細についてみていきます。メモリー管理機能は、左側にあるナビゲーションバーの Configuration メニューにあります。

データベース管理者は、メモリー管理機能を使用してメモリーを監視したり、メモリーに関係するSAP ASE サーバーパラメーターを修正することができますが、許可された場合のみ可能です。

最初のビューでは、総論理メモリーがインタラクティブドーナッツチャートに表示されます。以下のようなフィルターでビューをカスタマイズして、特定のタイプのメモリー使用をみることが可能です。

  • Dynamic
  • Read-Only
  • Static

また、ドーナツチャート上のどのセグメント上でも「マウスオーバー」操作することができます。このチャートでは、パラメーター、パラメーターのタイプ、使用されているメモリー、などの詳細を見ることができます。

他の可視化モードとして:

  • 小さいサイズのセグメントのいくつかはチャートをフルスクリーンにすることで見ることができます。
  • パラメーターセグメント上のどれをクリックしてもテーブルビューにスイッチすることができます。

これはとても良い機能ですが、AMC は単にこのデータを可視化するためのツールではありません。データベース管理者として、パラメーターによっては時々変更する必要があります。

データベース管理者は、このテーブルビューで、パラメーターの詳細を見たり、特定のメモリーパラメーターを検索したり、メモリーパラメーターを修正することが可能です。

このテーブルでは、パラメーター名、使用されているメモリー、デフォルトの値、設定値、実行値、単位、パラメータータイプを表示します。 パラメーターには、以下の3種があります。

  • Dynamic:値は変更でき、変更はすぐに反映されます。
  • Static:値は変更できますが、新しい値は SAP ASE サーバーを再起動するまで反映されません。
  • Read only:名前のとおり、ユーザーはこの値を変更することはできません。

以下のラーニングジャーニービデオでは、このサンプルをステップバイステップで説明しています。

  1. 検索ボックスから「number of locks」というパラメーターを検索します。
  2. メモリー管理テーブルは結果をフィルタリングし、マッチしたレコードを表示します。
  3. パラメーター名リンクをクリックしてパラメーターの詳細を見ます。
  4. 値を修正することもできます。この例では「20,000」を使用し、このインプットを保存します。
  5. これは、動的なパラメーターで、SAP ASE サーバーの再起動は必要ありません。

ぜひこちらのラーニングジャーニービデオ(英語)もご覧ください。

全ての情報は、SAP Help Portal 内の AMC User Guide に掲載されています。


SAP ASE 16.0 Workload Analyzer オプションを使用すると、本番環境のワークロードを停止することなく、キャプチャー、分析、リプレイすることができ、このキャプチャーしたワークロードを問題の診断や、設定変更の理解、管理に再使用することができます。

また、Workload Analyzer を使用して、キャプチャーしたワークロードをリプレイし、異なる条件下のアプリケーションのパフォーマンスを測定・分析することもできます。 Workload Analyzer オプションを使用して以下のことが可能です。

  • レスポンスタイムが長いクエリーなど、問題のあるクエリーを特定する。
  • IP アドレス毎のリクエスト数など、クライアントアクティビティのパターンを特定する。
  • 異なる設定のサーバーのキャプチャーされたワークロードのパフォーマンスを測定する。
  • 異なる設定のサーバー間のクエリーや全体ワークロードパフォーマンスを比較する。
  • データベースのアップグレードを評価し、新しいオプションのメリットを理解する。
  • コントロールされた環境下の機能をリプレイすることで製品問題を診断する。
  • ある特定のクエリーの実行が遅い理由など、潜在的な問題をピンポイントで特定する。
  • 最も実行に時間がかかるクエリーを決定する。
  • パフォーマンスを評価するため、キャプチャーしたワークロードに対して新しい機能をテストし、実行する。
  • リプレイを実行しているターゲットサーバー上でワークロードをキャプチャーし、オリジナルのリプレイとパフォーマンスを比較する。

以下のダイアグラムは、ワークロードのキャプチャー、分析、リプレイの一般的なワークフローを図にしたものです。

AMC のグラフィカルなUIを使用するか、wlacliutil コマンドラインユーティリティー(英語)を使用して、Warkload Analyzer 機能を使用することができます。このブログでは、AMC でこれらがどう機能するか説明します。

Workload Analyzer の機能は、左側の「Configuration」パスの中にあります。

このモジュールの起動時に、お持ちの SAP ASEライセンスに Workload Analyzer オプションが含まれているか、SA/SSO ロールがそのユーザーにアサインされているか、インストールが完了しているかをチェックします。

次のステップ:Workload Analyzer をリポジトリサーバーに接続し、キャプチャー、リプレイ、オペレーションの比較を有効化します。リポジトリーサーバーに接続されると、ポジティブなフィードバックがみられます。

キャプチャーを開始し、キャプチャーファイルを分析するプロセスをガイドするウィザードを実装しています。これには以下のステップが含まれます。

  1. キャプチャー名とコメントを入力
  2. キャプチャー設定パラメーターを入力
  3. キャプチャーを確認して、適用

準備の一部として、いくつかのパラメーターを指定する必要があります。

  • ファイルディレクトリーを入力して PCAP ファイルを保存します。
  • 以下を特定します。
    • キャプチャーファイルサイズ(MB)
    • しきい値時間(秒)
    • オーバーヘッドパーセンテージ(%)
    • キャプチャー時間制限(秒)

入力した詳細をレビューして、「Submit」ボタンをクリックし、キャプチャープロセスを開始してください。

最後に、「Start Analysis」と「Show Analysis」ボタンを使用して、キャプチャー分析ダッシュボードを生成して表示することができます。このスクリーンでは、セッション詳細やリクエスト詳細、エラー詳細、その他のキャプチャーした詳細分析をみることができます。

ぜひこちらの紹介ビデオ(英語)もご参照ください。

分析スクリーンに関してはさらにお伝えしたいことがあります。 今後のブログとビデオでリプレイ機能についてさらに紹介します。

全ての情報は、SAP Help Portal 内の AMC User Guide に掲載されています。


このブログでは、SSL を使用して AMC にセキュリティを設定する方法について説明します。AMC をインストールした後、デフォルトで SSL は有効になっていないため、マニュアルで有効化する必要があることに注意してください。このブログでは3つのケースについて説明します。

AMC のコンポーネントダイアグラムをみてください。以下の3つのケースについてセキュアな通信を行うため、SSL を有効にすることを強く推奨します。

  1. AMC.jar と SAP ASE データサーバー間の通信
  2. web ブラウザーと AMC.jar 間の通信
  3. AMC.jar と Workload Analyzer / SAP ASE リポジトリーサーバー間の通信

これら 3 つのケースのいずれを実装する場合でも、有効な認証局からの SSL 証明書が最初に必要です。あるいは、テスト中であれば、自己署名証明書を使用することもできます。

まず、最初のケース「AMC.jar と SAP ASE データサーバー間の通信」を考えてみます。 最初に、ASE サーバーの SSL を有効化します。3rd パーティー製または CA 署名証明書を使用している場合には、SAP Note 2430055 のステップを参照してください。自己署名証明書を使用している場合には、SAP Note 1899365 を参照してください。

以下の画面は、AMC プロパティファイルです。AMC プロパティファイルで、プロパティ値をase.ssl-enabled=true に設定します。また、ase.ssl-trust-storeやase.ssl-trust-store-password のプロパティを設定します。最後に、AMC アプリケーションを再起動して変更を有効にします。

次に、2 番目のケース「web ブラウザーと AMC.jar 間のセキュアな通信」について考えてみます。AMC.jar と SAP ASE データサーバー間のセキュアな通信を有効化している場合、同じ SSL 証明を使用して SSL を有効化する、あるいは web ブラウザーと AMC.jar 間で HTTPS を使用することができます。 AMC.properties ファイルで、server.ssl で始まるプロパティに適切な値を設定します。最初に、プロパティserver.ssl.enabled=trueの値を設定することから始めます。その後、次のプロパティの値を設定します:server.ssl.key-store-type, server.ssl.key-store, server.ssl.key-store-password and server.ssl.key-alias. オプションで、server.port の値を変更することもできます。最後に、AMC アプリケーションを再起動後、URL で HTTPS を使用してブラウザー経由でアプリケーションにアクセスすることができます。

最後に三番目のケース「AMC.jar と Workload Analyzer/SAP ASE リポジトリーサーバー間の通信」です。

スタートして、Workload Analyzer / SAP ASE リポジトリーサーバー上の SSL を有効化します。

3rd パーティー製または認証局の証明書を使用している場合は、SAP Note 2430055を参照してください。自己署名証明書を使用している場合には、SAP Note 1899365 に記載されているステップに従ってください。

次に、AMC ユーザーインターフェースの Workload Analyzer スクリーンを開きます。「Add Repository Server」スクリーン内の「Use SSL」を有効化します。最後のステップとして、「SSL Certificate File」フィールド内のトラストストアファイルへの完全なパスを指定します。これで、このリポジトリーサーバーでは、全ての通信で SSL を使用します。

AMC アプリケーションで SSL を使用してセキュリティを設定するケースをカバーしました。これら 3 つ全てのケースで、SSL を有効にすることを推奨します。

これら全てのケースについて、ASE ラーニングジャーニービデオ(英語)の中でステップバイステップで説明しています。ぜひご参照ください。

全ての情報は、SAP Help Portal 内の AMC User Guide に掲載されています。


AMC (Administration and Malmanagement Console) は、SAP ASE サーバーを管理するための Webベースのツールです。AMC は、SAP ASE 16.0 SP03 PL10 およびそれ以降でサポートされています。

AMC は主にデスクトップデバイスで動作させることを念頭に設計されていますが、タブレットでもアクセス可能です。 AMC は、SAP ASE データベースサーバーの設定や変更を表示、管理、メインメモリーの使用をコントロールするするグラフィカルなユーザーインターフェースを提供します。

SAP ASE, Workload Analyzer の設定や使用のために AMC を使用することもできます。Workload Analyzer を使用すると、ASE データベースサーバーのワークロードをキャプチャーし、他のサーバーでリプレイして結果を比較し、異なる設定のインパクトを分析することができます。

さらに、自動テーブル再構成と統計情報更新機能を提供する Automated Table Maintenance(ATM)と過去のパフォーマンスデータ履歴へのアクセスを提供するビルトインの ASE Longterm Data Repository (BALDR) と密接に統合しています。

AMC は、SAP ラーニングジャーニー  SAP ASE – 管理および監視 (英語)の一部です。

ラーニングジャーニー内には、AMC に関するトレーニングビデオが 9 つ用意されています。

    • AMC の Linux へのインストール方法
    • AMC の Windows へのインストール方法
    • 自動テーブル管理
    • Workload Analyzer 機能
    • Workload Analyzer のリプレイ機能
    • デバイスとデータベース
    • メモリー管理
    • サーバー設定
    • AMC の SSL 設定方法

全ての情報は、SAP Help Portal 内の AMC ユーザーガイド (英語)にも掲載されています。


デジタルバッジを獲得したい方は多いのではないでしょうか。プロフェッショナルコンテンツのデジタルバッジは、特定の成果をビジュアルに表し証明するものです。

一般的な資格やプロフェッショナル認定制度に加え、SAP デジタルバッジを使用して様々な SAP の特定領域の成熟度を宣伝することができます。デジタルバッジで誰に対しても学習成果を視覚化し、証明可能にすることで、市場において有利で信頼できる証明を得ることになります。

デジタルバッジは、SAP グローバルラーニングまたは SAP Global Certification の成果を表し、視覚化するものですが、SAP ASE 16.0 データベース上の SAP アプリケーションの管理やコンサルタントはどうなのでしょうか?SAP はこれらのエキスパートのためのバッジを用意しているのでしょうか?

この新しいナレッジバッジは、SAP ASE 16.0インストレーション、アップグレード、管理、監視の基本的なナレッジを証明します。このバッジによって、以下の活動に参加する全体的な理解、テクニカルなスキルがあることを証明します。

  • DBA Cockpit
  • Fault Manager
  • SAP Host Agent
  • SAP Replication Server
  • Software Provisioning Manager (SWPM)
  • Software Update Manager (SUM)

このバッジのアセスメントにはこれら全ての領域の質問が含まれます。

アセスメントはどう準備すれば良いですか?

この SAP ASE 16. 0 ナレッジバッジのアセスメントのコンテンツ自体は、以下の 2 つの SAP ラーニングジャーニーで利用できます。このコンテンツは、無償で利用できるものであり、サブスクリプションすることなく、見る、学ぶ、演習することができます。

SAP Adaptive Server Enterprise – インストールおよびアップグレード(英語)

SAP Adaptive Server Enterprise – 管理および監視(英語)

アセスメントには、ラーニングジャーニーにリンクされている How-To 文書や全てのガイドを学習する必要はなく、ビデオにフォーカスすることができます。

アセスメントを実行して、バッジを取得

SAP Knowledge Badges の全てのアセスメントは SAP Learning Hub で利用可能で、有効なサブスクリプションが必要です。利用可能なエディションやサブスクリプションをチェックしてください。 アセスメントを開始するためのリンクを見つけるには、いくつか方法があります。

  1. Learning Journey 内の ‘Gain your badge’ を使用する
  2. SAP の Credly badge collection を参照する
  3. SAP Learning Hub内で直接検索する

SAP ASE ラーニングジャーニーを始めましょう!そしてアセスメントを実行、バッジを獲得して、成功をシェアしてください。



文章来源: https://blogs.sap.com/2023/12/18/sap-ase%e3%81%ae%e6%96%b0%e3%81%97%e3%81%84%e7%ae%a1%e7%90%86%e3%83%84%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%80%8camc%e3%80%8d%e3%81%ae%e7%b4%b9%e4%bb%8b%ef%bc%9a%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%bc%e3%83%ab/
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